すうがくパパ

こんにちは、すうがくパパです。
今回は誰でも知っている「九九」について、掘り下げて考えてみたいと思います。

九九は、小学2年生で習います。
だから多くの人が、
「もう終わった単元」と思っています。

実際、高校受験で
「7×8はいくつですか?」
と直接聞かれることはありません。

でも――
中3で伸びる人と伸び悩む人の差は、
実はこの九九の理解の深さに表れます。

なぜでしょうか。

それは、九九が単なる暗記表ではなく、
数をどう見るかを教えてくれる
9×9の“配列”だからです。

九九を

  • 「唱えた」だけで終わった人と、
  • 「観察した」人とでは、

中学数学の見え方がまったく違ってきます。

この記事では、
九九の9×9の配列を

  1. 面積として
  2. 等差数列として
  3. 因数・倍数の地図として

読み解いていきます。
小学生の単元だと思って読み飛ばすと、
実は一番もったいない単元かもしれません。

① マス目(正方形)の数 → 面積として九九を見る

九九は「9×9のマス目の表」です。
ここをまず“図形”として見ます。

たとえば 4×6 は、言い換えると

  • 縦に4マス
  • 横に6マス

の長方形を作ったときの、正方形の数(=面積)です。

つまり、
4×6 =「4×6の長方形に入るマスの数」
という意味になります。

面積として見ると、対称性が“目でわかる”

九九表で 4×6 のマスを長方形として塗ってみると、
同じ面積の長方形が 6×4 でも作れます。

  • 4×6:縦4、横6の長方形
  • 6×4:縦6、横4の長方形

形は回転しただけで、マスの数は同じです。

ここから4×6=6×44\times6 = 6\times4

という「掛け算の対称性(交換)」が、式ではなく図で理解できます。

中学生にとって大事なのは、暗記として「そういう決まり」ではなく、
“面積が同じだから同じ”
と納得できることです。

② 九九は等差数列が「横にも縦にも」並ぶ表

次に、九九を“増え方”として見ます。

九九表の 横方向(たとえば3の段)を見てください。

3, 6, 9, 12, 15, …

これは毎回 +3 ずつ増えています。
つまり 等差数列です。

同じように 縦方向にも等差数列が並びます。

たとえば「7の列」(1×7、2×7、3×7…)は

7, 14, 21, 28, …

これも毎回 +7 です。

「横も縦も等差」だと何がうれしい?

九九は

  • 横に見ると「○の段」=一定差の数列
  • 縦に見ても「○の列」=一定差の数列

になっています。

つまり九九は、
等差数列が、縦横にびっしり並んだ表
です。

この感覚があると、受験でよく出る

  • 規則性(増え方を読む)
  • 表から式を作る
  • “次にどうなるか”を予想する

がかなり楽になります。
(逆にここが弱いと、表を見ても「ただ数字が並んでいるだけ」に見えてしまいます。)

③ 九九は「因数」と「倍数」を同時に表す地図

最後が、受験で特に効きます。
九九表の中で 24 を探してみると、

  • 3×8
  • 4×6

などが見つかります。
これは何を意味するかというと、

24は「3と8で作れる」
24は「4と6でも作れる」

つまり **因数(かけ算の相手)**が表の中に並んでいる、ということです。

因数と倍数は“裏表”

ここがポイントです。

  • 因数:24を作る「部品」… 3や8、4や6
  • 倍数:3を何倍したら24になる?… 3の倍数の中に24がある

九九表はこれを同時に見せてくれます。

  • 「24は3の段にある」→ 24は3の倍数
  • 「24は4の段にもある」→ 24は4の倍数
  • 「24が3×8で出る」→ 3と8は24の因数

つまり九九は、
倍数の中にある数が、因数としても読める
という“裏表”を見せる表です。

まとめ

九九は終わった単元ではなく、
中学数学の“見方の土台”です。

九九を「言える」ことよりも大切なのは、
九九の表から、何を読み取れるか。

九九の配列は、
面積・増え方・因数倍数――
中学数学の重要テーマが、ぎゅっと詰まった“模型”です。

ここまでの考え方を応用すれば、九九の総和を計算することもできます。
こちらの記事で具体的に考えたいと思います。